休みに無頓着な国民性 日本の有休消化率が世界最下位に
旅行サイトのエクスペディア・ジャパンは15日、世界28カ国を対象にした有給休暇に関する比較調査の結果を発表した。日本の有休消化率は50%で昨年を10ポイント下回り、3年ぶりに最下位となった。一方で「休みが不足している」と感じる人の割合も34%で、最も少ない国となった。
日本の有休消化率は2013年まで最下位が続き、2014年と2015年は韓国を上回り下から2番目になったが、今年は再び最下位となった。「休みが不足している」と感じる人が最も多かったのはスペイン(68%)で、有休支給日数(30日)、消化率(100%)ともに最多の国の1つだった。
日本ではそもそも自分の有休日数を知らない人が47%で、2位の韓国(21%)の2倍以上となり、「休みに無頓着」ということが分かった。日本人が休みを取らない理由は1位が「人手不足」、2位が「職場の同僚が休んでいない」となり、「同僚が休んでいない」と考える人の割合は世界一となった。
日本では、休みを取ることに「罪悪感がある」と考える人の割合(59%)が韓国(69%)に次いで2位。休暇中にも仕事のメールを一日中見てしまう人の割合(22%)も韓国(23%)に次いで2位となった。
長期休暇を取るのではなく、「短い休暇を複数回取る」と答えた人は57%で1位(2位は韓国と香港で同率43%)、一人旅が好きな人も29%で1位(2位は米国で20%)となった。
調査の対象国・地域は、日本、米国、カナダ、メキシコ、オーストリア、デンマーク、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、オランダ、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、英国、ブラジル、オーストラリア、香港、インド、マレーシア、シンガポール、韓国、タイ、アラブ首長国連邦、ニュージーランド、フィンランド、ベルギー、スイスの28カ国。9月12~29日の期間、合計9424人から回答を得た。
主要12カ国・地域の有休支給日数と消化日数、消化率は以下の通り
(消化日数/支給日数 消化率)
ブラジル 30/30 100%
フランス 30/30 100%
スペイン 30/30 100%
オーストリア 25/25 100%
香港 14/14 100%
イタリア 25/30 83%
米国 12/15 80%
メキシコ 12/15 80%
シンガポール 14/18 78%
インド 15/21 71%
韓国 8/15 53%
日本 10/20 50%
(写真はイメージ)