長崎「潜伏キリシタン」遺跡 ユネスコに推薦
文化庁は20日、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界文化遺産推薦に係る推薦書を、国連教育科学文化機関(ユネスコ)へ提出することが閣議において了解されたと公表した。2018年夏の登録を目指す。
今回推薦するのは、16世紀にキリスト教がフランシスコ・ザビエルにより日本に伝来し、その後、江戸幕府による禁教政策が敷かれる中で、隠れてキリスト教の信仰生活を続けた「潜伏キリシタン」に関連するもの。厳しい生活条件の下、既存の社会・宗教と共生しながら独特の文化的伝統を育んだことを物語る貴重な証拠だとして推薦された。
今後、2月1日までに推薦書提出ののち、9月頃に国際記念物遺跡会議(イコモス)による現地調査、結果の勧告を経て、来年5月頃に第42回世界遺産委員会で審議される見込み。来年夏に行われる世界遺産委員会での登録を目指す。