10分で遺伝子検出できるモバイル検査機 日本板硝子、産総研など
日本板硝子は8日、産業技術総合研究所(産総研)とゴーフォトン(茨城県つくば市)との共同開発により、遺伝子検査に使用するリアルタイムPCR装置を小型・軽量化した「モバイル遺伝子検査機」を開発したと発表。約10分で細菌やウィルスなどの遺伝子が検出できるという。従来、専門施設で実施していた検査が、工場や公共施設などの現場で素早く実施できるようになり、感染症拡大などを予防する上で素早い判断が可能になるという。年内の発売を目指す。
同検査機は遺伝子を高速で増やす産総研の技術と、日本板硝子の高感度測定が可能な小型蛍光検出の技術を組み合わせて開発。従来、細菌やウィルスなどの遺伝子を高精度で検査するには1時間程度の時間を要していたが、高精度のまま検出時間を10分に短縮した。
また、検査装置は機体が大型で高価だったため専門施設でのみで取り扱われていたが、今回の開発で小型化、低コスト化を実現。医療現場や工場や公共施設などの現場でも導入しやすくした。機体は、縦20×横10×厚さ5cm、重量500gと片手で持ち運びができるサイズ。
(写真はイメージ)