ベトナム、北九州市と共同で低炭素化事業 電気バスを試験運行
ベトナム・ハイフォン市の人民委員会は10日、ハロン湾にあるカットバー島で、太陽エネルギーを利用した電気バスの試験運行を開始すると発表した。この事業はハイフォン市と姉妹都市の関係にある北九州市の協力によるもので、北九州市環境局のアジア低炭素化センターがハイフォン市と共同で実施する低炭素化事業15案件のうちの1つ。ハイフォン市の公安の機関紙「アンニン・ハイフォン(An ninh Hải Phòng)」が13日に、ベトナム紙「VNエクスプレス(VnExpress)」が10日にそれぞれ報じた。
同電気バスは、バッテリー交換方式を採用し、太陽光発電と蓄電システムを使用するため、ベトナム北部の気候に多い曇天でも支障なく運行できる。2017年中は1台のみ導入し、2018年には10台、2020年までには30台にする計画。試験期間中は無料で利用できる。
カットバー島が属するハイフォン市は、ベトナム北部の首都ハノイの東に位置する。2014年4月に北九州市と姉妹都市となり、翌2015年から低炭素化事業を開始した。
カットバー島は、ハロン湾最大の島で、生態系豊かな原生林があり、国立公園となっている。ハロン湾そのものは世界遺産に登録されているが、同島は現在その範囲に含まれていない。この登録範囲の拡張を申請しようとする動きがあるため、観光客の増加が見込まれている。
参考記事
北九州の地元企業、ベトナム・ハイフォン市水道のシステムを受注(2015/04/08)
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(写真はイメージ)