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香水大国フランスの歴史に触れる 「フラゴナール香水博物館」(パリ)

香水大国フランスの歴史に触れる 「フラゴナール香水博物館」(パリ)

フランス・パリ9区オペラ座近くの小さな通りを抜けたところに、「香水博物館」がある。この博物館は南フランス・グラースで創業された老舗香水メーカー・フラゴナール社のパリ店舗に併設されており、2015年にオープンしたばかり。館内では、日本語を含む10カ国語の無料解説ツアーが実施されている。3月初旬に訪問した様子を紹介したい。

中庭に現れた博物館。ここはかつて劇場として建てられ、その後は女性のための屋内自転車場として使われていた場所だ。入口のドアを開けて中に入ると、受付にもたくさんの香水が展示されていた。

香水大国フランスの歴史に触れる 「フラゴナール香水博物館」(パリ)
かつては劇場だった博物館の建物

香水大国フランスの歴史に触れる 「フラゴナール香水博物館」(パリ)
沢山の香水が並べられている受付

ツアーガイドの案内で地下1階に降りると、展示スペースが広がる。建物の説明から始まり、フランスにおける香水の歴史、香水の製造方法に至るまで、展示品を見せながら丁寧に教えてくれる。

今ではファッションの一部として世界中の人が愛用している香水。元々は古代エジプト、古代ギリシャで宗教行事に用いられていたという。

「フランス人は風呂に入らないからフランスで香水が発達した」と言われているのはおおよそ間違いではなく、当時流行していた感染病のペストが風呂によって感染するという誤解からできた習慣だったそうだ。当時、一般の人は年に2〜3回、ナポレオンに至っては生涯で2〜3回しか風呂に入らなかったとも言われている。

その後は、貴族たちが好む豪華絢爛ごうかけんらんなボトルが多く製造されるようになった。さらに現代に近づくと商業化が進み、多くのメーカーが一般人向けに趣向を凝らした製品を作るようになった。

香水大国フランスの歴史に触れる 「フラゴナール香水博物館」(パリ)
実物を見ながら香水の歴史を学ぶことができる

香水大国フランスの歴史に触れる 「フラゴナール香水博物館」(パリ)
壁一面に飾られた香水のラベルがお洒落で可愛らしい

階段を上ると店舗になっている。一つの香水には、250種類以上もの香料が使われているというが、フラゴナール社では日本からもユズ、ショウガ、キンモクセイの香料を輸入している。

香水大国フランスの歴史に触れる 「フラゴナール香水博物館」(パリ)
250種類以上の香料

香水は、光、湿気、熱に弱いという性質があるのだが、フラゴナール社の香水ボトルは保管に適しているアルミ製とのこと。店内では香水のテイスティングや、ツアーガイドが人気の香水の匂いを解説してくれる。パリを旅行する際は、ここへお気に入りの一品を見つけに行くのもいいかもしれない。

香水大国フランスの歴史に触れる 「フラゴナール香水博物館」(パリ)
フラゴナール特製ボトルに入った香水のテイスティング

【施設情報】
Musée du parfum
3-5 Square de l’Opéra Louis Jouvet 75009 Paris
月〜土 9:00〜18:00

 
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