野田市がコウノトリ幼鳥を放鳥 東日本初
千葉県野田市は23日、市内のコウノトリ飼育施設「こうのとりの里」で育成した幼鳥3羽を放鳥した。この3羽は3月に誕生したもので、野生復帰を目指す試験放鳥である。コウノトリの放鳥は東日本初となる。試験放鳥の期間については、当面2015年から17年までの3年間を予定しており、個体モニタリングや環境への適応についての検証を行いながら、放鳥個体の定着を目指すとしている。
コウノトリは特別天然記念物の絶滅危惧種。全長約1.2m、体重約4kg。東アジアの草原や湿地に生息し、魚・カエル・ザリガニ・バッタなどを食べる。明治以前には日本でも普通に見られた鳥だが、乱獲や農薬等、環境の変化により野生のものは日本から姿を消してしまった。
コウノトリの飼育繁殖の取り組みは多摩動物公園(東京都日野市)やコウノトリの郷公園(兵庫県豊岡市)で1990年代から行われており、野田市も2012年に多摩動物公園から譲渡を受けたペアの飼育から始めた。
画像提供:野田市 みどりと水のまちづくり課