集中豪雨は今夏7043回、昨年の水準で多発 事前情報で対策を

7~9月は、大雨による災害が起こりやすい季節だ。ウェザーニューズが12日に発表した「2017年ゲリラ豪雨予想発生回数」によると、今夏は集中豪雨が7043回発生すると予想されている。多発した昨年の7498回と同程度の水準になるという。

ゲリラ豪雨は、突発的かつ局所的に発生する激しい雨や雷雨のこと。気象で用いる正式名称ではないが、集中豪雨と同義の言葉として新語・流行語に選出された2008年ごろから一般的に使われている。

東北北部・近畿北部・山陰地方で増加

今夏は過去3年平均の3割増で、発生数が最も多くなるのは関東甲信の2359回。東京都、愛知県、大阪府では200回以上発生する予想となっている。

ピークとなるのは8月中旬。今後梅雨が明けると大部分が太平洋高気圧に覆われるため、7月は全体的な発生件数は比較的少なくなるが、高気圧の縁にあたる東北北部、近畿北部、山陰では湿った空気が流れ込みやすくなり、昨年より発生回数が増加する見通し。9月は発生数は減るが、内陸部を中心に発生しやすく、台風接近にも注意が必要となる。

地域ごとでは、北海道は昨年より減少、東北北部では増加、東日本では、昨年並の発生が予想されている。西日本では、四国と九州は昨年比2~3割減少、近畿北部の日本海側や山陰では昨年比5割増加とみられている。

事前に知るには

対策として各機関が予測を試み、通知サービスなどを実施しているので、活用して避難行動に役立てたい。

ウェザーニューズは、全国の協力者とともに積雲を監視し、翌日のゲリラ豪雨が起こりうるエリアを推定して毎日公開。2008年に発足した「ゲリラ雷雨防衛隊」の参加者がスマートフォンアプリで全国の積雲を撮影し、解析している。
https://weathernews.jp/s/topics/201607/020035/

気象庁では5分きざみのリアルタイム降水情報と1時間後までの降水予想「高解像度降水ナウキャスト」や、「大雨警報(浸水害)の危険度分布」を10分ごとに地図表示するなど、情報公開している。
http://www.jma.go.jp/jp/highresorad/

(写真はイメージ)

 
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