大学生、8割以上が身近な幸せと安定を求める ベネッセ調べ
ベネッセ教育総合研究所が8日発表した「大学生の学習・生活実態調査(2016年)」によると、安定や身近な幸せを重視する回答が8割を占め、実際現状に幸せを感じている学生も約7割にのぼることが分かった。
将来や就労に対する価値観について、「家族など身近な人の幸せを大切に暮らしたいと思う」が84.5%、「暮らしは人なみでも、安定した仕事をしたいと思う」が80.4%となっており、同報告書では、身近で安定した幸せを求める回答が多いと分析。
幸福感に関しては、「ここ数年やってきたことを全体的に見て、幸せだと思う」は72.0%、「過去と比較して、現在の生活は幸せだと思う」が71.9%で、現状の生活に対しては幸福を感じている学生が多いと分析している。
一方で、大学に対する満足度は、いずれの項目においても2008年(調査開始時)より低下傾向にある。特に「大学生活を総合的に判断して満足している」という回答は、2012年調査時の63.2%から12.1ポイント低下し51.1%となっている。
また、「リスクを冒しても、常に高い目標にチャレンジする仕事をしたいと思う」や「世界をフィールドに活躍したいと思う」はそれぞれ36.9%、35.9%という結果となっており、挑戦することに対しては消極的な傾向が見られる。「自分の将来に不安を感じる」という回答は79.0%に上った。
同調査は2008年から4年おきにベネッセ教育総合研究所が調査・報告しているもので、今回が3回目。今回は2016年11~12月にかけて、全国の大学1~4年生4948人を対象に、学習や学生生活の実態、意識についての回答を集めた。