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WWFジャパン、太平洋クロマグロの資源回復目標への合意を歓迎

WWFジャパン、太平洋クロマグロの資源回復目標への合意を歓迎

世界自然保護基金(WWF)ジャパンは1日、8月28日から9月1日まで韓国・釜山で開催された「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)第13回北小委員会」の閉幕に際して声明を発表。今回の北小委員会で合意された、クロマグロの漁獲をめぐる資源回復目標への合意に歓迎の意を表した。

太平洋海域では、乱獲に起因するクロマグロ資源の深刻な枯渇が確認されている。資源量を評価する北太平洋まぐろ類国際科学委員会(ISC)の最新の報告によると、クロマグロの資源量は漁業が開始される以前の推定資源量に対して2.6%まで減少しており、深刻な「枯渇状態」にあり、かつ過剰な漁獲が続いていると指摘されている。

WWFジャパンは今回の北小委員会開催に先立ち、太平洋クロマグロの資源量を2030年までに、漁業が開始される以前の推定資源量(初期資源量)の20%を超えるレベルまで回復させるべきとの声明を発表していた。これを受けて北小委員会は、暫定的な漁獲戦略および、2034年までに推定初期資源量の20%を、少なくとも60%の確率で達成するという次期回復目標に合意した。

WWFジャパンは、今回長期的な資源回復目標が立てられたこと、次期回復目標と目標を達成する方策が立てられたことを評価。これらは資源と漁業の持続可能性を確保するのに必要不可欠な要素であるとした。その一方で、日本が提案していた、親魚資源量の暫定回復目標達成確率に応じて漁獲上限を増加させるという漁獲制御ルールが修正されて採用されたことに懸念を示した。

今回、次期管理目標が決まったことで、今後、加盟国は漁獲管理方策の実行という課題に進むことになる。

(写真はイメージ)

参考記事
クロマグロの資源量回復に向けて、WWFが声明(2017/08/23)

 
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