クリスマス菓子の売れ行きが早くも好調(ドイツ)
9月に入るとドイツではすでに、スーパーの菓子売り場でクリスマス菓子が目に付き始める。
種類豊富な伝統的なクリスマス菓子の中でも、ドイツ人に1番の人気を誇るのがレープクーヘン。レープクーヘンはシナモンやクローブ、カルダモンなどのスパイスがふんだんに入った生地を、チョコレートや砂糖でコーティングした菓子だ。ヴェルト紙の調べによると、ドイツ人のクリスマス菓子年間消費量のうち38%をレープクーヘンが占めているという。
これに次いで人気の高い菓子はシュペクラツィウスとシュトレン。シュペクラツィウスはシナモン風味の型押しクッキーで、シュトレンはバターたっぷりのパン菓子だ。ドイツのクリスマス菓子はとにかく、スパイスぎっしり系か、バターどっしり系に大別できるといえる。つまり、どちらも「寒い季節に味わうのがおいしい」という特徴がある。
通常、まだ暖かい日も多い9月のドイツ。この時期、クリスマス菓子メーカーの最大手として知られるランベルツ社は、教会や消費者連盟から「クリスマス菓子の販売を開始する時期が早すぎる」との苦情を受けることが多いという。しかし今年はこの苦情が少なく、9月の時点でクリスマス菓子の売り上げは好調だという。その理由は天候にあると専門家は指摘している。9月の平均気温は12.8度と例年より低く、これがクリスマス菓子全体の売り上げを押し上げているとの分析だ。