イヴァンカ・トランプ氏登壇 国際女性会議「WAW! 2017」
1~3日、日本国政府主催国際女性会議「WAW! 2017」が、東京プリンスホテル(東京都港区)で行われ、世界のさまざまな地域、国際機関で活躍する女性トップ・リーダーが集い議論を交わした。最終日には、米トランプ大統領長女のイヴァンカ大統領補佐官が登壇。主な提言を「WAW!東京宣言」として取りまとめた。
WAW(ワウ)!はWorld Assembly for Womenの略称。安倍政権の掲げる「女性が輝く社会」の取り組みの一環として2014年から開催している国際会議である。今回のテーマは「WAW! In Changing World」。さまざまな面で変化の時を迎えている世界において、女性の持つ強みにより、包摂的で持続可能な社会の実現につなげていくことを目的としている。
会議初日は、世界銀行最高経営責任者(CEO)のクリスタリナ・ゲオルギエヴァ氏、国連組織のUN Women(UNウィメン)事務次長ラクシュミ・プリ氏らが登壇。ビル&メリンダ・ゲイツ財団共同会長のメリンダ・アン・ゲイツ氏のビデオ・メッセージも流された。2日目には、ハイレベル・ラウンドテーブル、スペシャル・セッションが開催され、7つの分科会に分かれて、議論が行われた。分科会には、国内外の女性事業家や大学教授、国会議員、国際機関の理事長に加え、女性活躍に取り組む男性登壇者や学生も参加した。
最終日である3日目には、イヴァンカ・トランプ米大統領補佐官が登壇、およそ18分間講演を行った。イヴァンカ氏は、自身も事業を行った経験から、「人口の半分を構成する女性の活躍が経済成長のために必要」と訴えた。今年7月の主要20カ国・地域(G20)で立ち上げに参画した女性起業家資金イニシアティブにも触れた。イヴァンカ氏は、「私の娘のアラベラが大人になる頃には、潜在能力を十分に開花できる社会にしていきたい」と語った。
スイスの研究機関「世界経済フォーラム」が2日に発表した世界各国の男女格差のリポートでは、日本は前の年より3つ順位を下げ、過去最低となる114位となった。政治、経済、教育、健康の4分野のデータを元にした社会進出をめぐる男女格差の調査で、日本は健康の分野で評価が高かったものの、政治や経済の分野では、女性の政治参画の少なさや男女の収入格差により評価が低くなっている。
同会議では、今年9月7日から2018年1月31日までをシャイン・ウィークス(Shine Weeks)と位置づけ、国際女性会議「WAW! 2017」の趣旨である「女性が輝く社会づくり」に賛同する公式サイドイベントが開催される。
画像提供:外務省