• HOME
  • 特集
  • 五感で味わう李朝料理 港区西麻布「草思庵」
五感で味わう李朝料理 港区西麻布「草思庵(そうしあん)」

五感で味わう李朝料理 港区西麻布「草思庵」

港区西麻布交差点からひとつ奥まった路地の一角に、韓国料理「草思庵そうしあん」がある。看板を大きく掲げていないので、外観からは店であることに気付きにくい。ランチタイムに訪れると、色とりどりの薬草酒がずらりと並んでいる。

寒い日だったので、ソルロンタン(雪のように白いスープという意味)を注文した。すぐに長皿に盛り付けられた前菜が運ばれてきた。左からうずら卵の醬油煮、きんぴら、黒豆、練り物、ごぼうと田楽、ブロッコリーの6種類。ひとくちサイズで6つの味を楽しめる。塩味、甘味、辛味、うま味のバランスが丁度良い。食べ終える頃にはメーンのスープとご飯とカクテキが提供されるタイミングの良さ。

最初のひとくちを口に運ぶと、牛肉だけでだしをとった真っ白いスープはまろやかな舌触りで滋味に満ちていた。長時間じっくり煮込んだ牛肉の軟らかさにも癒される。牛のあらゆる部位を長時間煮込んでいるので、スープには牛骨などに含まれるコラーゲンやカルシウム・ビタミンB1、B2などがたっぷり含まれているという。ビタミンB1は肉体疲労に効果があり、ビタミンB2は脂肪や糖質の代謝を助ける働きがあるので、疲れて元気を出したい時にはおすすめだ。

ランチタイムのメニューは他に、純豆腐チゲ、鶏の漢方粥、ユッケジャン、牛カルビ丼などがあり、価格は各1000円。食事を終えると肉桂のお茶を出してくれるが、これを飲むと口の中がシャキッとするようだった。

草思庵は店内のフロアごとにコンセプトが異なる。一階はカジュアルにくつろぐことができ、二階は韓国の伝統的な家屋の雰囲気を味わえる。三階はアジアの高級リゾートをイメージしたモダンな造りだ。夜は文化人や政界の人たち用に別の入り口もあるという。

食材を厳選しており、目でも楽しめる。滋養バランスも考えながら一品一品を調理してくれているのを感じる。夜はコースメニューや鍋物などアラカルトメニューも豊富なのでグループで訪れるのも良いだろう。

五感で味わう李朝料理 港区西麻布「草思庵(そうしあん)」

五感で味わう李朝料理 港区西麻布「草思庵(そうしあん)」