欧州クリスマスマーケット便り(1)ドイツ・ニュルンベルク
ドイツをはじめ、欧州の冬の風物詩として知られるクリスマスマーケット。ホットワインやクリスマスのお菓子、焼きソーセージの香りが漂い、伝統手工芸品の屋台などが立ち並ぶこのイベントは、クリスマス前の4週間、アドベント(待降節)と呼ばれる期間をメインに開催されます。欧州の冬の最も寒くて暗い季節に、光とぬくもりをもたらす役割を担っているクリスマスマーケットを、各都市をめぐりながら紹介します。
見市 知 ライター。ドイツ在住。著書に『ドイツ クリスマスマーケットめぐり』、『ドイツこだわりパンめぐり』などがある。 |
第1回 ドイツ・ニュルンベルク
「ドイツで最も有名なクリスマスマーケット」と言われるニュルンベルクのマーケット。クリスマスマーケットの開催期間、「クリストキント」と呼ばれる天使に扮した女の子が、マーケットのシンボル的存在として活躍します。クリストキントは2年に1回、ニュルンベルク在住の16~19歳の女の子の中から1人選ばれ、クリスマスマーケットに登場して場を盛り上げる、ご当地アイドルのような存在。
ちなみにドイツ南部では、クリスマスにプレゼントを運んでくるのはサンタクロースではなくクリストキントということになっているのだそうです。元をただせば、クリスマスはイエス・キリストの誕生日。生まれたばかりの幼子キリストがプレゼントを運んでくるのには無理があるため、その代役としてサンタやクリストキントが登場した経緯があるそうです。
ニュルンベルクと言えば、地元名物のお菓子レープクーヘンも人気
クリスマスマーケットの開催時期は年々拡大傾向にありますが、ニュルンベルクは今でも伝統的な形を守っており、第1アドベントの週末から始まり、クリスマスイブで終了します。今年は12月1日~24日までです。
クリスマスマーケットは、日が暮れてから出かけて行くのがおすすめです
http://www.christkindlesmarkt.de/
冒頭の写真は、ニュルンベルクのご当地アイドル的なクリストキント