井の頭自然文化園で絶滅危惧種ニホンコウノトリ公開
東京・井の頭自然文化園の水生物園サギ舎で26日から、絶滅危惧種で特別天然記念物のニホンコウノトリが公開される。一度国内から姿を消したニホンコウノトリを復活させた取り組みや国内の飼育状況について情報発信するのが目的。
ニホンコウノトリはIUCNレッドリストで絶滅危惧IB類に指定されている。明治時代以前には日本でもよく見られたが、乱獲や農薬などによる環境の変化によって野生のものは生息が確認できなくなっていた。2005年からは飼育下で繁殖した個体が放鳥され始め、毎年自然繁殖するようになったという。
日本動物園水族館協会が公開しているニホンコウノトリ国内飼育状況調査結果によると、2017年10月18日時点における国内飼育状況は、18施設で192羽。内訳はオス96羽、メス95羽、不明が1羽。現在、200羽近くのニホンコウノトリが国内で飼育されている。今回公開するコウノトリは、2009年4月に孵化し、多摩動物公園で飼育していた1羽のオスで、25日に来園する予定。
画像提供:東京都