クリスマスに多発する火災に注意呼びかけ(ドイツ)
クリスマス前の4週間にわたるアドベント(待降節)の時期、ドイツ国内では通常よりも住宅火災の発生件数が増え、毎年1万1000件以上の火災が発生しているという。これを受けてドイツ各地の消防署は注意を呼びかけている。
最も大きな火災の原因はろうそくの火だ。ドイツではクリスマスツリーやアドベントリースにはモミやトウヒの生木を購入する人が多く、これを室内に長く置いておくと枝葉が乾燥し、引火しやすくなる危険が高まるという。消防署による火災予防のための注意事項は以下の通り。
・安定感のあるろうそく立てを使う。ろうそくはまっすぐに立てること。
・クリスマスツリーにろうそくの火をつける場合は、上から下につけてゆき、消すときは下から上の順番で消すこと。そうすれば服などに引火する危険が減る。
・クリスマスツリーやアドベントリースのろうそくに火がついているときは、絶対に目を離さないこと。小さな子どもやペットが部屋の中にいる場合は特に注意が必要。
・バケツに入れた水や消火器、消火毛布を部屋に用意しておく。
・万が一、火が燃え広がってしまったら、自分で消そうとせずに、すみやかに部屋のドアを閉め、消防署に電話すること。部屋の中には化学繊維やプラスチックなど、燃えると有毒ガスを発生させるものが多いので、この煙を吸ってしまうと死に至る危険もある。
究極の安全対策としては「ろうそくを使わないこと」ということになるが、ドイツではクリスマスシーズンのインテリアの一部として、ろうそくの光は欠かせないもの。「ごく簡単なことに気をつけるだけで火災の危険を減らすことができる」と消防署は注意を促している。
(写真はイメージ)