小惑星が地球のそばを「安全に」通過 2月5日に最接近
米航空宇宙局(NASA)は20日、小惑星「2002AJ129」が2月5日午前6時30分に地球と月の距離の約10倍(420万km)のところを「安全に」通過すると発表した。大きさは500~1200mほどで、その大きさと軌道の近さから「潜在的に危険な小惑星(PHA)」には分類されるが、近い将来、地球に衝突する恐れはないという。
この小惑星は、ハワイのハレアカラにある米空軍マウイ宇宙監視基地の近地球小惑星追跡プロジェクトで、2002年1月15日に発見された。地球に最接近する際の小惑星の速度は秒速34km(時速12万2400km)にもなり、地球のそばを通過する天体の大部分よりも速い。この小惑星の軌道が太陽に非常に近い1800万kmの距離まで近づくためだ。
ジェット推進研究所(JPL、カリフォルニア州パサデナ)のNASA地球近傍物体観測センターでマネージャーを務めるポール・チョダス氏は、「この小惑星を14年以上追跡し、その軌道をとても正確に知っている。計算によると、小惑星2002AJ129は2月5日に地球に衝突する可能性はない」と述べた。
なお、日本が打ち上げた小惑星探査機「はやぶさ」が2005年に訪問した小惑星イトカワや、現在「はやぶさ2」が向かっている小惑星リュウグウもPHAだ。はやぶさ2はリュウグウまであと280万kmほどのところにおり、今年の6~7月には到着する予定だ。
画像提供:米航空宇宙局(NASA)