【世界が見える! 米株ウォッチ】米利回り上昇を警戒、下げ幅拡大
アメリカ株式市場で見る世界動向通信
1月29日~2月2日のニューヨーク株式市場、ダウ平均株価(30種)は、米国債の利回り上昇を嫌気した売りが優勢だった。2日には9年2か月ぶりとなる大幅な下げ幅となった。
1月29日は下落、前週末比177.23ドル安い2万6439.48ドルだった。前週の大幅な上昇を受け、利益確定目的の売りが出やすかった。原油価格が下落したことでエネルギー関連が売られた。米国債の利回りが急上昇していることも警戒感につながった。
30日は下落、2万6076.89ドルだった。米国債の利回り上昇が嫌気された。決算を発表したマクドナルドは、市場予想を上回る好決算だったが、材料が出尽くしたとの見方から売られた。原油安でエネルギー関連が売られた。
31日は上昇、2万6149.39ドルだった。好決算を発表したボーイングや、富士フィルムが買収を公表したゼロックスが大幅に上昇した。この日公表された、米国の物価上昇が高まるとした米連邦公開市場委員会(FOMC)声明をきっかけに、米国債の利回りが再び上昇、一時警戒感が高まった。
2月1日は上昇、2万6186.71ドルだった。好決算を受け、フェイスブックやマスターカードが上昇した。米国の利回り上昇への警戒感は続いたものの、金利上昇で恩恵を受ける金融関連の株が買われた。
2日は大幅に650ドル以上の下落、2万5520.96ドルで取引を終えた。この下落幅は9年2か月ぶりの大きさだった。米雇用統計が市場予想を上回る結果となったことで再び米国債の利回りが上昇し、これを嫌気した売りが優勢になった。また、iPhoneの売り上げが市場予想を下回ったアップルが売られた。
TOPIXの動き(1月29日~2月2日)
1月29日~2月2日の東京市場、TOPIX(東証株価指数)は、乱高下した。2月2日のTOPIXは、前週末比0.81%低い1864.20ポイントで取引を終えた。
TOPIXは円高が嫌気され、週初から下落したが、週の半ばに円高が一服したことで上昇した。週末は米雇用統計を前に様子見姿勢が強まり、積極的な売買が手控えられた。
(写真はイメージ)