脱・石油社会目指すスウェーデン 公共機関でEV普及推進
世界に先駆けて完全な「脱・石油社会」を目指すスウェーデンで、ノースヴォルト社による欧州最大のリチウムバッテリー開発施設の基礎工事がスタートした。4月29日付のドイツ公共第2放送ZDFが伝えた。
ストックホルム近郊のヴェステロースに建設される同施設では、電気自動車に必要なリチウムバッテリーを開発。400億スウェーデン・クローナ(約4908億円)を投じて、将来的には世界中の電気バス、電気自動車、さらに電気スクーター用のリチウムバッテリー生産を目指す。
スウェーデン第2の都市ヨーテボリでも同週に、電気自動車のゴミ収集車が走行距離300kmでの稼働を開始。中部の町エステルスンドでは、走行距離60kmを電気バスが稼働している。
スウェーデンは、2035年までにCO2排出量20%削減を目標として掲げており、そのためには一般自家用車だけでなく、公共機関の自動車の電気化を推し進める方針だ。スウェーデンの大手自動車メーカーであるボルボは、今年から段階的にガソリン車およびディーゼル車など内燃エンジン搭載車の開発から退き、2019年以降は電動車のみの生産に転換することを発表している。
【参考記事】
ボルボが電動車メーカーへ 19年以降はガソリン車生産せず(2017/07/07)