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「噛む+歩く」でカロリー消費が増える可能性 早大とロッテが共同研究

「噛む+歩く」でカロリー消費が増える可能性 早大とロッテが共同研究

早稲田大学スポーツ科学学術院の宮下政司准教授とロッテの共同研究グループは24日、歩行時に咀嚼そしゃくすることでウォーキングの効果が高まり、カロリー消費も高める可能性があることを確認したと発表。この研究成果は、理学療法科学学会誌『ジャーナル・オブ・フィジカル・セラピー・サイエンス』4月号(4月20日発行)に掲載され、今月23日~26日にウィーンで行われた第25回ヨーロッパ肥満学会で発表された。

21歳から69歳までの男女46名を対象に、ガム咀嚼および無咀嚼の条件で自己のペースで15分間歩行してもらい、その際の心拍数、歩行距離、歩行速度、歩幅、カロリー消費量を計測・算出および疲労度のアンケートを実施。ガム咀嚼あるいは無咀嚼での歩行が生理機能、身体機能に与える効果について調査した。

ガム咀嚼による心拍数の変化については、歩行中の心拍数が男性では2.1%、女性では3.8%、そして対象者全体では3%、無咀嚼条件より健全な範囲で増加していた。また、男性、特に中高年者において歩行距離、歩行速度、カロリー消費量の変化を無咀嚼条件と比較した結果、ガム咀嚼をしたことで、歩行距離と歩行速度はそれぞれ3.5%増、それにより歩行中のカロリー消費量は2.5%が増加していた。

これらの結果から、ウォーキングをしながら咀嚼することで、通常のウォーキング時に比べると生理機能・身体機能を向上させ、カロリー消費も増加する可能性を確認できた。今後は、呼気ガス測定等によるカロリー消費のより詳細な検討等を行っていく予定。

(写真はイメージ)