WWFの温暖化対策ランキング 医薬品企業のトップは?
世界自然保護基金(WWF)ジャパンは12日、日本の医薬品関連企業の温暖化対策ランキングを発表した。
WWFはこれまでにもさまざまな分野における企業の温暖化対策について調査・発表している。今回の医薬品業においては、総合得点や情報開示カテゴリは高いが、長期的なビジョンや再生エネルギー目標についての評価が低い結果となった。
評価対象となったのは23社で、このうち最高評価を獲得して第1位となったのは、第一三共(73.6点)。これにアステラス製薬(71.2点)、エーザイ(69.4点)、塩野義製薬(69.0点)が続いている。評価は100点満点。
総合得点や情報開示カテゴリで高評価となった理由としては、日本製薬団体連合会が総量削減目標を掲げており、多くの企業がこれに準拠した取り組みを進めているためと考えられる。しかし、指標のうち「長期的なビジョン」「再生可能エネルギー目標」においては全社0点となり、そのため最上位企業の最高点も伸び悩んだ。
一方で、アステラス製薬、第一三共、武田薬品工業は、科学と整合した削減目標の設定を推進する国際イニシアティブ 「科学的根拠に基づく目標(Science Based Targets=SBT)」に取り組むなど、目標策定において他企業に先行する事例も見られた。
<偏差値60以上の上位企業4社>
順位/総合得点/企業目標・実績/情報開示
1位 73.6 第一三共 25.0 48.6
2位 71.2 アステラス製薬 24.0 47.2
3位 69.4 エーザイ 22.1 47.2
4位 69.0 塩野義製薬 23.2 45.8
*ただし、総合得点は100点満点、企業目標・実績は50点満点、情報開示は50点満点
(写真はイメージ)
参考記事
ブリヂストン、持続可能な天然ゴムの調達方針を発表(2018/02/11)