50代の約6割が歯や口の中が「健康だと思わない」 日本歯科医師会調査
日本歯科医師会(東京都千代田区)は20日、全国の10~70歳代の男女を対象にした「歯科医療に関する一般生活者意識調査」の結果を発表した。歯科健診を「先延ばしにしがち」と回答した人は5割を超えていた。また、50代の約6割が歯や口の中が「健康だと思わない」と回答し、歯のトラブルで生活に支障をきたす人も最も多いことがわかった。
日常生活で物事に対処するとき、先に片付けるか、先延ばしにするかを聞いたところ、「先に片付けるほう」が73.4%と、全体の約4人に3人が回答した。しかし、歯科医院 での健診・受診については、「先に片付けるほう」が47.3%と少なく、52.7%が「先延ばしするほう」だと答えた。このように先延ばししたいと考えがちな歯の健診だが、反面、全体の75%が「もっと早くから健診しておけばよかった」と先延ばしを後悔していることもわかった。
自身の歯や口の中の健康状態についての質問では、約6割となる57.2%が「健康だと思わない」と回答し、歯や口の中の健康に自信がないという人が多かった。年代別に見ると、10代は 56.7%が「健康だと思う」と答えたが、他の年代は「健康だと思わない」が半数を超え、40代では61.0%、50代では63.0%が「健康だと思わない」と答えた。
また、歯や口の問題で日常生活に支障があるかという質問では、約半数の51.4%の人がここ1~2年の間に歯のトラブルにより「生活に支障がある」と回答した。特に50代は、歯や口の中が「健康だと思わない」という回答が63.0%で最多となり、歯のトラブルで生活に支障をきたす人も56.5%で最多だった。
同調査は、「歯科医療に対する国民の認知度・理解度向上」と「歯科医師や診療に対する評価・イメージの向上」に向け、歯科医療を取り巻く現状や生活者の意識を把握することを目的として2005年から隔年で実施しており、今回で7回目。調査対象は全国の15歳~79歳の男女1万人で、調査期間は4月20~21日だった。
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