企業規模が大きいほど女性の管理職化が進む 厚労省調査
厚生労働省は7月30日、「平成29年度雇用均等基本調査」結果を公表した。管理職に占める女性の割合は部長、課長、係長相当職で上昇していることが分かった。
同調査は、男女の均等な取り扱いや仕事と家庭の両立などに関する雇用管理の実態把握を目的に実施されたもの。全国の企業と事業所を対象に、管理職に占める女性割合や育児休業制度や介護休業制度の利用状況などについて調査した、2017年10月1日時点の結果だ。企業調査(常用労働者10人以上)は調査対象数5981企業、事業所調査(常用労働者5人以上)は調査対象数6160事業所で実施された。
係長相当職以上の女性管理職を有する企業割合を役割別にみると、部長相当職ありの企業は10.6%となり、前回の9.4%を1.2%上回った。また、課長相当職有の企業は17.7%(前回16.6%)、係長相当職有の企業は19.4%(同19.0%)となっており、前回2016年の調査結果をそれぞれ上回る結果となった。また、管理職にしめる女性の割合は、部長相当職では6.6%(同6.5%)、課長相当職では9.3%(同8.9%)、係長相当職では15.2%(同14.7%)となった。
育児休業制度の規定がある事業所の割合は全体の75.0%。規定がある事業所について規模別にみると、500人以上で99.4%、100~499人で98.8%、30~99人で91.8%、5~29人で71.2%だった。規模が大きくなるほど規定がある事業所割合は高くなる傾向にあったが、これはセクシュアルハラスメント防止対策の取り組みについても同様だった。セクハラ防止策実施企業の割合は全体の65.4%、5000人以上では100.0%、1000~4999人では99.5%、300~999人では97.4%、100~299人では95.2%、30~99人では74.6%、10~29人では56.8%となっており、100人以上の規模の会社では約95%以上が取り組みを進めていることがわかった。
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