パスポートランキング、日本が世界1位 190カ国・地域でビザなし渡航
英国のコンサルティング会社ヘンリー&パートナーズは9日、ビザなしで渡航できる国・地域の数の多さを国別に比較する「パスポートランキング」を発表し、日本が単独1位を獲得した。今月、ミャンマーが観光ビザを免除したことで、日本人がビザを取得しなくても渡航できる国・地域が190カ国・地域となったことから1位になった。
注目を集める中東No.1パスポートとは?
同調査は国際航空運送会社(IATA)のデータを元にしており、対象は199カ国・地域。2位はシンガポールで、ビザなし渡航できる国・地域の数は189カ国だった。3位にはドイツ、フランス、韓国の3カ国が同率でランクインした。また、近年最も注目されているのがアラブ首長国連邦で、2006年時点で62位だったところから今回は21位まで順位を上げ、中東地域ではNo.1のパスポートとなっている。一方、最下位はイラクとアフガニスタンだった。
ヘンリー&パートナーズ代表のクリスチャン・カリン氏は、この調査について「単にパスポートの強さを測るものとして重要なだけでなく、それぞれの地域が繋がり合い、協力的な世界を構築しようと連携しているかを示しているものだ」とコメントしている。
機械化で出入国がよりスムーズに
またパスポートのビザの有無だけでなく、世界各国の空港でパスポート審査の短縮に向けた動きも進んでおり、旅行者にとってよりスムーズな出入国が可能となっている。韓国の仁川国際空港ではパスポートにスタンプが押されず、券を交付しているだけだ。オーストラリアでは顔認証で本人確認をする無人の自動化ゲート「スマートゲート」を設置しており、旅行者は自分で入国審査を完了させることができる。日本でも自動化ゲートの導入は進んでおり、利用者登録をすれば利用できるようになっている。利用者登録が可能なのは、日本人や国内の在留資格を持つ外国人。将来的には訪日外国人への対応も検討している。
パスポートランキング上位10位(かっこ内はビザなし渡航できる国の数)
1位 日本(190)
2位 シンガポール(189)
3位 ドイツ、フランス、韓国(188)
4位 デンマーク、フィンランド、イタリア、スウェーデン、スペイン(187)
5位 ノルウェー、英国、オーストリア、ルクセンブルク、オランダ、ポルトガル、米国(186)
6位 ベルギー、スイス、アイルランド、カナダ(185)
7位 オーストラリア、ギリシャ、マルタ、(183)
8位 ニュージーランド、チェコ(182)
9位 アイスランド(181)
10位 ハンガリー、スロベニア、マレーシア(180)
(写真はイメージ)
参考記事
世界有力パスポートランキング 日本が単独1位に(2018/05/30)