自動運転車用の高精度地図を作製・実用化へ トヨタ子会社など
トヨタの自動運転ソフトウェアの先行開発を行うトヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI-AD)とNTTデータは25日、高解像度の衛星画像を用いた自動運転車用高精度地図の作製・実用化に向けて、実証実験を行うと発表した。この実証実験は、米マクサー・テクノロジーズとの3社共同で行われる。
自動運転の基盤データとして高精度な道路地図は不可欠だが、全世界の道路ネットワークの1%未満しかカバーできていないのが現状だ。自動運転社会実現のためには、市街地と地方道路のカバー範囲を広げる必要がある。
今回の実証実験では衛星画像を加工し、車両に使いやすい高精度地図を生成する。まずマクサーの地理空間情報クラウドから光学衛星画像ライブラリーの画像を取得。次にNTTデータの人工知能(AI)技術で道路ネットワークの作成に必要な地図情報を自動抽出。そして、TRI-ADが自動運転用に作成した高精度地図をクラウド環境からトヨタの自動運転試験車へ配信する。今回は、東京都内の特定エリアの高精度地図を自動生成することに重点的に取り組み、将来的にはあらゆる道路における自動運転実現を目指すとしている。
参考記事
トヨタがデータソリューション企業と提携 自動運転技術開発を加速化(2018/05/18)
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画像提供:TRI-AD(冒頭の写真はイメージ)