花便り~キンモクセイ
甘い香りが部屋の中まで入ってくる。この香りも秋の楽しみのひとつだ。
オレンジ色の小さな花のキンモクセイ(金木犀)。中国南部の桂林地方原産といわれるが、中国語で「桂」は木犀のことを指し、「桂花」は雅な花という意味だという。
キンモクセイ=金の木犀、というからには銀の木犀もある。ギンモクセイにも香りはあり、白い花をつける。日本へは、ギンモクセイは17世紀後半、キンモクセイは明治時代に渡来した。
中国ではキンモクセイの花を砂糖につけた「桂花糖」や、花を白ワインにつけこんで熟成させた「桂花陳酒」など、食用としても親しまれる。日本でも「桂花茶」は有名だ。香りにはリラックス効果・鎮静作用があるという。
花の香りに癒されつつ、これから深まっていく秋を満喫するとしよう。
キンモクセイ(金木犀):モクセイ科モクセイ属の常緑小高木
花言葉:謙遜、真実、陶酔、初恋