「反転授業」に関するアンケート 教員の半数が導入に意欲
教育機関のeラーニングを手掛けるデジタル・ナレッジ(東京都台東区)は15日、高校・大学教員に対して行った「反転授業」に関するアンケート調査の結果を発表した。反転授業とは、学習者が事前にパソコン・タブレットなどを使って授業ビデオを自宅で視聴し、実際の教室では予習で得た知識を応用して問題に取り組んだり、議論や実習などを行う授業スタイルをいう。反転授業を「知っている」「聞いたことがある」と答えた教員は51%で、昨年の前回調査時より10%増加し、導入意欲についても「行ってみたい」「どちらかといえば行ってみたい」と答えた教員が48%となったが、一方で実際に「行っている」と答えたのは前回同様2%に留まった。
反転授業のメリットについて聞いたところ、「授業を議論や思考能力育成の場にできる」(37%)や「生徒の自宅学習時間増加」(35%)と回答した教員が多かった。
一方で反転授業の課題として「授業ビデオ作成における教員側の負担」(44%)、「生徒の自宅学習の定着化」(32%)が最も多く選ばれており、導入率が上がらない要因となっているようだ。
同社は「現段階では反転授業の効果的な運用方法などの情報整理が不十分な状況であることから、反転授業を取り巻く一過性のブームは去り、効果的な運用方法をしっかりと理解したうえで着実に利用する傾向に推移している、という見方もできるかもしれません」とコメントしている。
同調査は全国の高校・大学の教員、計100人を対象に、ウェブアンケートにより行われた。
(写真はイメージ)