アニコム 家庭どうぶつ白書2020公開 誕生月ごとの疾患など分析
ペット保険やペット向けの医療サービスを提供するアニコムホールディングスは17日、ペットの疾患統計などをまとめた「アニコム 家庭どうぶつ白書2020」を公開した。
家庭どうぶつ白書は、同社が2010年から毎年発行している世界最大規模のペット統計データ集。アニコム損害保険のペット保険の保険金請求データや独自のアンケート調査の結果をまとめたもので、今回は犬種別のデータが従来以上に多数掲載されているほか、オッズ比※を用いて誕生月ごとや犬種ごとになりやすい病気が算出されている。
同白書によると、4月と9月生まれの犬は、他の月生まれの犬と比べて病気になりにくく(保険金請求が少ない)、2月と3月生まれの犬は、病気になりやすい(保険金請求が多い)ことが明らかになった。
さらに、誕生月ごとになりやすい病気となりにくい病気があるのかを調査したところ、それぞれの月で異なる傾向がみられることがわかった。例えば12月生まれの犬の場合、他の月生まれの犬と比べて、血液疾患(貧血や血小板減少症など)、泌尿器疾患(膀胱炎や腎不全など)になりやすく、肝胆膵疾患(肝炎や膵炎など)、歯・口腔疾患(歯周病や口内炎など)にはなりにくいということがわかった。
また犬種ごとの違いでは、日本でも人気のトイ・プードルが最もなりやすいのは「前足の骨折」。チワワは弁膜症(心臓病の一種)が、ミニチュア・ダックスフンドでは椎間板ヘルニアが、他の犬種と比べてなりやすい病気の第1位だった。
医療費は、犬全体の平均が年間約7万円だったのに対し、最も高額のフレンチ・ブルドッグで年間約14万円だった。一方診療費が低いのは、ミニチュア・ダックスフンドやパピヨン、チワワなどの小型犬で、いずれも5万円台だった。
同白書はウェブサイトから無料で閲覧・ダウンロードすることができる。
※オッズ比:特定の対象群と他の群の2群について、ある病気のなりやすさを比較するための指標。オッズ比が1より大きい場合、対象群が他の群に比べて、その病気になりやすいことを示す
画像提供:アニコムホールディングス