配送ロボット「RICE」が複数フロアへの配送を実証 セブンイレブンら
セブン-イレブン・ジャパン、アスラテック(東京都千代田区)およびソフトバンクは4月21日から、自律走行型配送ロボット「RICE(ライス)」を使用して、セブン-イレブンの商品を複数フロアへ配送する実証実験を本格的に開始した。
3社は今年1月18日から、ソフトバンクの本社が入居する東京ポートシティ竹芝オフィスタワーで、セブン-イレブン店舗と同じフロアの指定場所まで配送する実証実験を試験的に行ってきた。
今回は三菱電機と東急不動産の協力のもと、RICEとエレベーターを連携させて、ロボットが自走してエレベーターに乗り込み、他のフロアへ商品を配送する実験を行う。
注文から配送までの流れは、ソフトバンク社員がスマートフォンから「セブン-イレブンネットコンビニ」で商品を注文すると、店舗で店員が商品をピックアップして、RICE内に積み込む。店員が配送先を選択すると、RICEは自動走行してエレベーターを制御して自ら乗り降りをして、指定されたフロアへ移動する。
指定された配送先に到着すると、注文者はスマートフォンに通知された暗証番号をRICEに入力することでロックが解除され、商品を取り出すことができる。商品は、当該店舗の取扱商品から一部を除いた約550点が配送可能という。
実証に参画する各社の役割は、セブン-イレブンは同社のネットコンビニの提供とRICEへの商品積載など店舗におけるオペレーションの実施、アスラテックはRICEの提供と技術支援を行う。またソフトバンクは社員による配送サービスの利用および検証、三菱電機はエレベーターを活用したロボットのフロア間移動を実現するIoTプラットフォーム「Ville-feuille™(ヴィルフィーユ)」の提供、東急不動産は実証実験場所の提供をそれぞれ担っている。
今回の実証を通して、セブン-イレブンはさらに便利なサービス提供のために、実証実験を通して商品の様々な配送方法の可能性を検討し、ラストワンマイルの取り組みを推進する。
またアスラテックは多様な業種・施設でのRICE導入に向けて、ユースケースづくりを進め、ソフトバンクは東急不動産とともに竹芝エリアにおけるスマートシティのモデルケースの構築に取り組むとしている。
画像提供:アスラテック