メール返信、2分・5単語が最多 米ヤフーが調査
メールを送る際、あなたはどのくらいの時間での返信を期待しているだろうか。米ヤフー研究所の主任研究員であるミハイロ・グルボビッチ博士らが、電子メールを送受信した際の結果を分析した。対象となったのは、200万人以上のヤフーメール利用者で、メールの総数は160億通。米コーネル大学図書館が運営する論文公開サイトarXiv.org(アーカイブ)で今年4月17日に発表した。
ほとんどの返信は非常にすばやく、9割以上がその日の内だった。わずか2分での返信が最も多く、利用者の半数が47分以内。この分布は、Twitterでメッセージをリツイートする際の応答時間と非常によく似ている。また、メール返信の大部分は非常に短いメッセージで、たった5単語での返信が最も多く、利用者の半数が43単語以内。ただし、3割は100単語以上の長いメッセージだった。
メールを送受信する時間帯は、週末よりも平日、夜間よりも日中に集中していた。週末に受信したメッセージは、平日に受信したものに比べて文章が短く、返信が非常に遅い。また、夜間に受信したメッセージは、勤務時間中に受信したものよりも返信が遅かった。午前中に受け取ったメッセージの方が、午後や夕方に受信したものよりも文章が長いという結果も出た。
年代別の中央値を分析すると、最も若い10代の応答時間が最速。10代は13分で返信し、20~35歳は16分、36~50歳は24分、51歳以上は47分かかった。性別での応答時間の差はほとんどなく、男性は28分、女性は24分で、どちらもよく似た分布を示している。
メッセージの文章の長さは、10代が最短で、年長者になるほど長くなる傾向が見られた。10代はわずか17単語で返信し、20~35歳は21単語、36~50歳は31単語、51歳以上は40単語。性別での差はあまりなく、男性は28単語、女性は30単語だった。
50単語の返信を送るのにかかる時間を年齢層毎に比較すると、10代は39分、51歳以上は79分かかっていた。返信の文章が長くなるほど、若者と年長者の送信にかかる時間の差も大きくなる。性別で同じ分析をすると、男性が女性よりも若干返信が速いようだ。
1日に受信するメールの数が多くなるにつれて、利用者は短い返信をすばやく送信していた。異なる年齢層で受信メールの数に対する対応を分析すると、若者の方が応答時間と長さが短かった。若者は年長者よりも、多くのメールによる情報の過負荷に対してやや鈍感なようだ。
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