世界4例目「子どものダイオウイカ」一般公開 油壺マリンパーク
京急油壺マリンパーク(神奈川県三浦市)は29日より、同横須賀市の大津漁港で発見された「子どものダイオウイカ」の標本を一般公開すると発表した。ダイオウイカの発見例は世界で600件ほどだが、子どものダイオウイカが発見されることは非常に珍しく、今回の個体は世界で4件目だという。
5月6日に大津漁港で漁業関係者が水面に浮いている見慣れないイカを発見して網ですくい捕獲したもの。長い触腕やヒレの形状など、ダイオウイカの特徴を持った全長1.2mほどの小型の個体だったが、小型ダイオウイカの発見例がなかったため、その場では種の同定ができなかった。その個体はまもなく死んだが、同館に寄贈されて冷凍保存された。その後の専門家による調査から、生後1年未満で、人間に例えると小学生くらいの「子どものダイオウイカ」であることが判明した。
同館ではこの貴重な個体を透明アクリル樹脂に封入して標本として展示する。この一般公開を記念して、公開日の29日には国立科学博物館の水産学博士、窪寺恒己氏による特別講演「ダイオウイカの子供たち」が開催された。
画像提供:京急油壺マリンパーク