2017年卒就活生、秋・冬インターンの目的「選考を有利に」
企業の採用活動支援サイトを運営するアイデム(東京都新宿区)は、2017年3月卒業予定で民間企業への就職を希望する大学3年生・大学院1年生658人を対象に10月、インターンシップに関する調査をし、11月30日に結果を発表した。今年の夏期にインターンに参加した学生は53.3%、秋期・冬期にインターンに参加したいと答えた学生は84.7%となり、参加目的として「採用選考を有利に進めるため」と答えた人が秋期・冬期では夏期より20.5ポイント多くなった。
インターンに参加した目的について、夏期は「職業体験や社会人の雰囲気を知るため」(72.6%)、「企業・業界研究のため」(69.5%)、「就職活動の空気を知るため」(47.6%)が多く、「採用選考を有利に進めるため」は41.3%に留まったのに対して、秋期・冬期は「企業・業界研究のため」が68.9%、「職業体験や社会人の雰囲気を知るため」が62.8%、「採用選考を有利に進めるため」が61.8%となった。また、夏期にインターンに参加した学生のうち、参加後に企業から連絡があった学生は47.6%、参加企業にエントリー・応募をする意向のある学生は55.6%となった。
同社の分析担当者は、学生も企業もインターンシップを単なる就業体験の場としてではなく、採用選考の一環と捉え始めていることについて、お互いに「見極める場」となり、より良いマッチングの場となる可能性がある一方、インターンシップの本来の目的を見失い、実質的に企業説明会や選考と変わらなくなる可能性があると指摘している。
なお、マイナビ(東京都千代田区)が9月末~10月に行った調査では、調査時までにインターンに参加した学生は55.5%(前年比5.9ポイント減)、秋・冬以降のインターンに参加したい学生は92.0%(同3.1ポイント増)となった。参加目的については、「志望企業や志望業界で働くことを経験するため」44.8%)や「自分が何をやりたいのかを見つけるため」(44.7%)が多く、「特定の企業のことを良く知るため」(43.1%、同7.5ポイント増)、「就職活動に有利だと考えたため」(21.0%、同4.6ポイント増)が大きく増加した。アイデムの調査と同様、選考をより強く意識してインターンに参加している傾向が表れた。
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