日銀が東京オリンピックの経済効果を試算 2018年に5〜6兆円
日本銀行が発表した「2020年東京オリンピックの経済効果」によると、2015年から18年における実質国内総生産(GDP)成長率は毎年0.2~0.3ポイント程度押し上げられ、ピークとなる2018年は2014年比で約1%増加し約5~6兆円の経済効果があると試算した。
2015年11月時点の訪日外国人数は1796万人で、年間約2000万人となり、2020年には3300万人に達する見込み。中国人の「爆買い」を代表とする一人当たりの消費額も増加し、スタジアムや選手村、交通機関などの建設投資総額も2020年までの累計で10兆円に達する見込みだという。
一方、2018年のピーク以降は建設投資などが減少するため、オリンピック開催後までのGDP押し上げ効果維持が課題とされ、建設投資に代わる新規需要を掘り起こす必要がある。過去のオリンピック開催国の事例では、大胆な都市再生プロジェクトや規制緩和を通じた新規需要創出が挙げられており、オリンピックという目標を元にして過去に実現できなかった再開発を行うことがポイントであると示唆している。
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