旧バージョンのIEにご用心 サポート対象外に
13日、マイクロソフト社はWebブラウザInternet Explorer(IE)のサポートポリシーを改めた。各Windows OSごとに最新版のIEだけがサポート対象となり、たとえばWindows 7ではIE11だけとなる。今後は旧バージョンに対する技術サポートやセキュリティ アップデートの提供は行われないので、旧バージョンを使用している場合、最新版へのアップグレードが必要になる。
同社は変更の理由を大きく2つ挙げている。
まず1つ目はセキュリティ対策だ。同社では日々IEの潜在的な脆弱性を修正しているが、OS提供時の環境を前提に開発された旧バージョンのIEでは、定期的な更新プログラムの適用だけでは対処が難しいケースがあるという。悪意あるソフトウェアに対する保護件数は、Windows 7提供時の初期ブラウザであるIE8では69%、IE11では99%以上になるとしている。
次に、開発や検証の負担軽減を挙げている。Windows 7ではIE8、9、10、11と4つのバージョンがサポートされてきたため、Webアプリケーションを開発する際には4つのバージョンでの動作検証が必要だった。今後はWindows 7の場合、IE11だけを考えて開発すればよいということになる。
このため、WebブラウザにIEを使用している場合は、バージョンのチェックが必要だ。下記に各Windows OSごとの最新版IEのバージョンを挙げるので、参考としてほしい。
Windows OS | 最新版IEのバージョン |
---|---|
Windows Vista SP2 | IE 9 |
Windows Server 2008 SP2 | IE 9 |
Windows 7 SP1 | IE 11 |
Windows Server 2008 R2 SP1 | IE 11 |
Windows 8.1 | IE 11 |
Windows Server 2012 | IE 11 |
Windows Server 2012 R2 | IE 11 |
なお、同日にWindows 8のサポートも終了しているので、Windows 8を利用している場合はWindows 8.1あるいはWindows 10にアップデートする必要がある。
(写真はイメージ)