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中国、月探査機を2018年に打ち上げ 月の裏側への着陸を目指す

15日付の人民日報によると、中国の国家国防科技工業局が14日、無人の月探査機「嫦娥じょうが4号」を2018年に打ち上げる。世界初となる月の裏側への軟着陸をして、地質調査を行うと発表した。嫦娥4号は、2013年に中国として初の月面着陸を果たした嫦娥3号の予備機だ。

月は自転と公転が同期しているため、常に同じ側を地球に向けている。このため、月の裏側は地球から見ることができず、地球からの電波も届かない。これまでに裏側の写真を軌道上から撮影したことはあっても、着陸した探査機はまだ一機もない。地球からの電波が届かないために、探査機と通信できないからだ。

今回、探査機と通信するための中継衛星も同年打ち上げ、月と地球の引力が釣り合うラグランジュ点(L2)に送り込む計画だ。ラグランジュ点とは主従2つの天体系に対して、質量が無視できるほど小さな天体が相対位置を変えずに留まっていられる位置で5点ある。主星と従星の間で互いの引力が釣り合う位置がL1、従星の軌道の外側にあるL2、従星の公転軌道の反対側にあるL3、従星の公転軌道の主星から見て従星の60度前方のL4、60度後方のL5である。地球と月の系でのL2は、月の裏側をカバーする中継衛星の位置として適している。

地球からの電波が中継衛星を経由しないと届かないということは、月の裏側では地球からあふれ出ている膨大な電磁波に干渉されないということだ。この独得な環境を利用した天文観測が計画されている。また、月の裏側は表側と違ってほとんど海がない。この古い地質を調査することで、月の形成に関する新しい発見も期待される。

画像提供:NASA/JPL
 

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