スマートフォンのワンクリック請求 新しい手口
情報処理推進機構(IPA)は1日、スマートフォンのワンクリック請求について2014年12月から新しい手口が見られると発表した。IPAの安心相談窓口に寄せられる相談内容が、以前は「請求画面が表示された」という相談だったのが、「請求画面の表示と同時に写真を撮られてしまったようだ」と変化したという。
これはシャッター音が聞こえたことで、写真を撮られて業者に送られてしまったと誤認させる手口だ。IPAによれば、スマートフォンでウェブサイトを閲覧しただけでは、カメラ機能を制御したり、撮影した写真を送信したりすることはできない。一方、音声ファイルを再生することはできる。つまり、シャッター音が聞こえても写真を撮られたわけではなく、シャッター音のファイルが再生されただけというわけだ。シャッター音が聞こえても、あわててメールや電話で業者に連絡を取ってはいけない。
他にも、登録完了画面が表示された後、「OK」を選択すると電話発信を確認するポップアップが表示され、「発信」か「キャンセル」の選択が求められるウェブサイトも注意が必要だ。「発信」を選べば業者に電話がかかってしまい、「キャンセル」を選べば最初の登録完了画面に戻ってしまう。「発信」を選ばない限りブラウザが使えないと思い込ませる手口だ。ここで諦めたり、短気を起こしたりして「発信」を選んではいけない。
「請求画面が表示されシャッター音が鳴った」、「電話をかける画面を閉じることができない」といった場合、正しい対処法はスマートフォンのホームボタンを押して、実行中のアプリをすべて閉じ、その上でブラウザの閲覧履歴を消去することだ。ゴミがあればハエが飛んでくるが、ゴミをきれいになくせばハエも来なくなるのと同様だ。
しかし、もっと良いのは、怪しげなサイトにアクセスしないことだ。はじめから見なければトラブルに遭うこともない。