「世界一の環境先進都市・東京」に向けた2030年ビジョン 東京都
東京都は19日に、2030年に向けた「世界一の環境先進都市・東京」の政策目標を発表した。経済成長と環境政策を両立し、持続可能な都市をつくり上げることを長期ビジョンで掲げる中、「スマートエネルギー都市の実現」や「3R・適正処理の促進と持続可能な資源利用の推進」、「自然豊かで多様な生きものと共生できる都市環境の継承」など5つのテーマを設定。
「スマートエネルギー都市の実現」では、2030年まで温室効果ガス排出量を2000年比で30%削減させるため、中小テナントビルに対するオーナーとテナントとの協働による省エネ促進事業や、一般家庭における住宅の低炭素化推進事業などを行う。また再生可能エネルギーの利用割合を30%まで引き上げ、燃料電池自動車を20万台普及させるなどの目標を提示した。
「3R・適正処理の促進と持続可能な資源利用の推進」では、一般廃棄物のリサイクル率を2000年比で37%まで引き上げ、2030年の最終処分量を2012年比で25%削減する。
「自然豊かで多様な生きものと共生できる都市環境の継承」では、保全地域などでの自然活動体験参加者数を、延べ5万人まで引き上げ、自然公園の魅力の掘り出しを行なっていくとのこと。
東京都環境基本条例が2008年に策定されてから8年が経過する中で、東日本大震災後のエネルギー需給をめぐる問題、資源制約の高まり、PM2.5などの大気環境、生物多様性保全への要請、気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)など、環境施策を取り巻く状況が大きく変わってきたことを受け、今回これまでの議論を取りまとめた。
(写真はイメージ)