9日午前に4年ぶり「部分日食」 安全に観察するために

9日午前、日本全国で太陽の一部が欠けて見える「部分日食」が観察できる。インドネシアなど一部の地域では、月によって太陽が完全に隠れる「皆既日食」となる。日本で観察できる日食は、2012年5月21日の「金環日食」(太陽が完全には隠れず、月の周りに太陽がリング状に見える)以来4年ぶり。次回は3年後の2019年1月6日の部分日食となる。

国立天文台によれば、「食」の最大時に那覇で太陽面積の22.3%、東京で15.4%、札幌で5.4%欠けて見えるという。日本国内のおもな地点における日食の予報は、下記の通り。

地名 食の始め 食の最大 面積比 食の終わり
那覇 9時29分1秒 10時29分19秒 22.3% 11時33分55秒
福岡 9時56分48秒 10時45分59秒 10.7% 11時37分2秒
京都 10時6分25秒 10時59分13秒 12.8% 11時53分14秒
東京 10時12分11秒 11時8分27秒 15.4% 12時5分21秒
仙台 10時21分46秒 11時13分20秒 11.9% 12時5分10秒
札幌 10時38分51秒 11時18分12秒 5.4% 11時57分35秒

日食を観察する場合には注意も必要だ。望遠鏡や双眼鏡だけでなく、肉眼だとしても太陽を直視すれば目を傷めてしまう。サングラスやスキーなどのゴーグル、色つきの下敷きやフィルムの切れ端、すすを付けたガラスなどで見るのも遮光が不十分で危険だ。日食観察専用のめがね(日食グラス)を使う場合でも、1分以上継続して観測すると目を傷める場合がある。欠けた太陽の形を安全に観察するには、厚紙などに小さな穴を開けた「ピンホール」効果を用いて、壁やスクリーンに投影するとよい。厚紙に穴を開けずとも、自然の木漏れ日も同じ効果で欠けた太陽が観察できるので、当日は少し意識してみるのもよいだろう。
 

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