安倍首相、経済界に更なる賃上げ要請 官民対話
安倍首相は4日、首相官邸で「未来投資に向けた官民対話」を開催し、地域への未来投資と課題について議論した。
首相は官民対話の最後に春季労使交渉(春闘)に触れ、賃上げについて改めて言及。「長年続いたデフレ脱却に向けて官民一体でデフレマインドの払拭に全力を上げる必要がある」として、過去2年の大幅賃上げの流れを更に進めるよう要請した。また、賃上げすることによって「市場には変動が見られるものの、日本経済のファンダメンタルズはしっかりしている。投資拡大にも積極果敢に取り組んでもらいたい」と述べた。
なお、今回の議論では、地域への投資について次のような対策を挙げている。
・地域で頑張る農業の所得を増やすため、生産コストの引き下げと海外販路の開拓を後押しする。農業に最先端技術を導入し、2020年までに遠隔監視で無人システムを実現できるよう制度整備などを行う。
・地域の観光地づくりを後押しし、投資を呼び込み、官民ファンドなどを活用して2020年までに全国100カ所でプロジェクトを実施する。
・トラック運送、旅館、スーパーなどの7分野で、業種の特性に沿った指針を策定し、税制や金融による支援を集中的に行う。
(写真提供:首相官邸)