G7「広島宣言」発表、核なき世界へ
10日に広島で開幕した主要7か国外相会合(G7)は11日、共同声明を取りまとめて閉幕した。核軍縮・不拡散に関する「広島宣言」を発表した。
広島宣言では、71年前に原爆が投下された広島で会合を行う重要性について触れ、「広島及び長崎の人々は、原子爆弾投下による極めて甚大な壊滅と非人間的な苦難という結末を経験」したとし、核兵器のない世界を目指すことを再確認した。同宣言では各国の政治指導者らに、広島と長崎を訪れることを促している。各国外相は平和記念公園、原爆ドーム、平和記念資料館などを視察。核保有5大国の現職外相が被爆地を訪問するのは史上初で、歴史的訪問となった。
また、広島宣言と合わせて、「不拡散及び軍縮に関するG7声明」も発表。化学兵器や大量破壊兵器についても不拡散を促した。
世界的に第二次世界大戦を経験した世代が少なくなっていく中、71年前の戦争放棄と平和構築の決意を風化させないために、広島・長崎、日本の役割は大きい。
会合ではその他、テロ、難民、海洋安全保障、サイバー空間における平和などについても議論された。