ドイツ鉄道の廃線復活で集客効果
廃線になっていたドイツ鉄道の路線復活が各地で集客効果をもたらしており、ドイツ鉄道はさらなる廃線復活に積極姿勢を見せている。4月6日付のドイツ・ヴェルト紙が報じた。
廃線区間のひとつで、復活によりいち早く成功を収めた例が、ドイツ北部の保養地として知られるバルト海のウゼドム島の路線。ドイツ鉄道の子会社として設立されたウゼドム海浜鉄道が1995年に経営を引き継ぎ、それによりかつての10倍の集客率を記録した。
このほかにも、ドイツ南西部バーデン=ヴュルテンベルク州のベーブリンゲン―デッテンハウゼン区間は路線復活により3倍の集客効果が見られた。こういった成功例を受けてドイツ鉄道は、廃線復活の可能性がある路線をリストアップし、査定を行っていくことを発表。一方、廃線復活には自治体、連邦政府、または民間企業からの出資が必須となる。
ドイツ鉄道は1994年に旧西ドイツ鉄道と旧東ドイツ鉄道が合併し、連邦政府が株式を100%保有する形で民営化された。これに先駆け1993年に行われた鉄道改革では、合計5000キロメートルに及ぶ500の区間、現在稼働している路線の10%に当たる区間が廃線となっている。