モッタイナイ食品廃棄を天気予報で解決!?
経済産業省は日本気象協会と連携し、天気予報で物流を効率化する取り組みを実施、食品ロスを最大40%削減できる可能性を示した。気象情報と流通の販売時点情報管理(POS)データなどのビッグデータを連携させた需要予測の結果だという。
現在日本で無駄に廃棄されている食品は年間約500~800万トンにも上る。これは世界全体の食糧援助量約400万トンをも上回り、また、返品に要する物流からの余剰二酸化炭素(CO2)等の発生にもつながっている。これらの無駄は、製(メーカー)・配(卸)・販(小売り)の各流通段階で別々に行われる生産量や発注量の予測間の誤差が一因だが、各社の間に日本気象協会が入り、各社データと気象データを連携させ高度な予測を行なった上で製・配・販の各社にデータを提供し戻すことにした。
結果、対象商品とした冷やし中華つゆでは最終生産量比で約40%、豆腐では約30%の余剰生産を削減することができ、これにより物流分野等で排出されるCO2が削減できることが確認できた。
今後は、対象エリアを関東から全国に広げると共に、対象商品に冷やし麺、アイスコーヒー等を加える予定。また需要予測には人工知能分野の技術を導入し高度化を図るという。
これらは6日、同省が平成26年度次世代物流システム構築事業の一環として実施した「需要予測の精度向上による食品ロス削減及び省エネ物流プロジェクト」の最終報告として発表したもの。