新パスポートのデザインが「冨嶽三十六景」に決定
外務省は18日、次期パスポートの基本デザインに葛飾北斎の「冨嶽三十六景」を採用すると発表した。2020年の東京オリンピック・パラリンピックを視野に、2019年度中の導入を目指す。
新パスポートで変更されるのは、出国や入国の際にスタンプを押す査証欄のページのデザイン。表紙は現在と同様のものとなる。見開きごとに全てのページに、「江戸日本橋」や「凱風快晴」など、富嶽三十六景のうちの24作品が薄く印刷される。各ページを異なるデザインにすることで、偽造対策にも有効だとしている。
基本デザインは「日本的なデザイン」をコンセプトに検討が行われた。冨嶽三十六景は世界的にも広く知られ、富士山をメインモチーフとして、日本を代表する浮世絵であるという理由から採用された。
葛飾北斎は江戸後期の浮世絵師。冨嶽三十六景は計46枚の風景版画からなる連作で、北斎の代表作だ。「富嶽」とは富士山のことであり、各地から眺めた富士山の姿が色鮮やかに描かれている。
(冒頭写真はイメージ)