酪農家が死活問題――ドイツで「牛乳サミット」
ドイツ国内で牛乳の値段が下がっていることを受けて連邦農業相は、この問題を話し合う「牛乳サミット」の開催を呼びかけた。酪農家は「政府が効果的な支援策を打ち出さなければ、我々は立ち行かない」と訴えている。26日付のフランクフルターアルゲマイネ紙オンライン版が伝えた。
現在、ドイツ国内の牛乳生産は供給過剰に陥っており、地域によっては酪農家が牛乳1リットルに対し18セント(約22円)の収益しか得られないと言われている。さらに乳製品だけでなく野菜や果物においても、ドイツでは市場価格がフランスなどと比較して格段に低い。イチゴの収穫作業を行う労働者が、国内最低賃金(時給8.50ユーロ=約1045円)を得られていないとされるなど、生産農家にとってはダンピング問題が深刻な影を落としている。
同記事では、生産農家が妥当な報酬を得ることに対して、消費者がもっと関心を持つべきであると問題提起している。
ドイツのスーパーで買える牛乳の価格は、1リットル1ユーロ(約123円)前後