次世代技術「ライフスタイル個人認証」 東大が実証実験
東京大学のソーシャルICT研究センターは9日、新しい個人認証技術「ライフスタイル個人認証」に関する実証実験を、2017年1月より実施すると発表した。
ライフスタイル個人認証は、スマートフォンやウエアラブル端末によって収集されたデータや、防犯カメラやIoTデバイスなどの個人保有以外の周辺センサーが収集した情報を利用し、ユーザーが動作しなくても個人認証を可能にする技術。認証の手間を省けるとともに安全性への柔軟な対応が可能となる。同大学は3年がかりで5万人規模の大規模実証実験を推進し、社会インフラへの導入を目指す。
現在のインターネットなどにおける個人認証は80%近くがID・パスワード認証だが、パスワードはサイバーセキュリティ攻撃には弱いとされており、新たな手法が必要とされている。すでに世界では米グーグルが主導するアバカス・プロジェクト(Abacus Project)など複数のプロジェクトで、実験の実施が発表されている。
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7日に実施されたシンポジウムでの新認証技術の説明