ベトナム・ハロン湾でロープウエー運行開始 ギネス記録2つ更新
ベトナム北部にある、奇岩群や洞窟で有名な世界自然遺産ハロン湾で6月25日、観光不動産開発のサングループ社がロープウエー「ヌーホアン(Nữ Hoàng、「女王」の意)」を竣工し、運航を開始した。ギネス・ワールド・レコーズは同日、同ロープウエーを2つの世界記録に認定した。オンラインニュース「ベトナム・ネット」が6月26日に報じた。
認定されたギネス記録は、「キャビンの収容人数(1台あたり230人)」と「地面からの支柱の高さ(188.88m)」の2つ。キャビンは2台のみで、1時間あたり2000人を輸送できる。バイチャイ(Bãi Cháy)ビーチとバーデオ(Ba Ðèo)山を結ぶ海上ロープウエーで、全長2222m、支柱は2本のみ。設計したのは、世界各地のロープウエー製作を手掛けるスイス・オーストリアのドッペルマイヤー・ガラベンタ・グループ(Doppelmyre Garaventa Group)。
同ロープウエーの建設は、ハロン湾を開発する案件「サンワールド・ハロンパーク」の一部。同案件では今回、同ロープウエーの他に、バーデオ山頂からハロン湾の全景を見下ろせる観覧車「マットチョイ(Mặt Trời、「太陽」の意)」や、日本風の庭園「ゼン・ガーデン(Zen Garden)」などの施設も竣工した。この2つの施設ではいずれも日本の技術を導入している。
なお、ベトナムには他にもギネス記録をもつロープウエーがある。中部ダナン郊外のバーナー高原にあるロープウエーは、1本ロープのロープウエーとして、世界最長(5801m)や発着地の標高差世界一(1368.93m)など4つのギネス記録を持つ。今年2月に運行開始した、北部のベトナム最高峰ファンシパン山とふもとの町サパを結ぶロープウエーは、3本ロープのロープウエーとして世界最長(6292.5m)と、発着地の標高差世界一(1410m)の2つの記録を持つ。現在、南部フークォック島に全長約7.9kmのロープウエーを建設中で、完成すればこれが世界最長となる。
参考記事
ギネス登録の世界最長ロープウエー ベトナムで運行開始(2016/02/09)
世界最長7.9kmのロープウエー着工 ベトナム・フークォック島(2015/09/10)
(写真はイメージ)