人間の髪の毛よりも薄い太陽光電池の開発に成功 韓国
韓国にある光州科学技術院の研究チームが、平均的な人間の髪の毛よりも非常に薄い、厚さ1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の超薄型太陽光電池を作成し、科学誌『Journal of Applied Physics Letters』で報告した。アメリカ科学振興協会(AAAS)が20日、同協会のサイトに掲載した。
同太陽光電池は薄いだけでなく、ペンに巻けるほどの柔軟性も兼ね合わせているという。標準的の太陽光電池の厚さの数百分の1で、従来の薄い太陽光電池と比べても2分の1から4分の1となる。
研究チームは、厚みの要因となる接着剤を使用せずに、ガリウムヒ素半導体から太陽光電池セルを作成した。同セルは、170度の温度下で加圧して、一時的な接着剤の役割をするフォトレジストという材料の上層を溶かすことで回路基板上の電極に冷間圧接されている。フォトレジストはその後はがされ、金属と金属の直接接続が残る。
発電性能は従来品と同等で、最下層の金属が、フォトンを太陽光電池セルに反射して戻す役割によって実現した。同チームのイ・ジョンホ氏は「この薄型の太陽光電池はメガネフレームや布に搭載することもでき、次世代のウェラブル電気機器の電力供給をするかもしれない」と述べている。
(写真はイメージ)