6大経済大国の難民受け入れ、わずか9%
世界で最も強い経済力を持つ米国、中国、日本、ドイツ、フランス、英国の6カ国が、すべて合わせても世界の難民のうちわずか9%しか受け入れていないことが、国際NGOオックスファムの独自調査で明らかになった。18日付のツァイト紙オンライン版が伝えた。
国連の正式発表によると、現在難民として庇護申請状態にある人達の数は世界全体で2400万人。これに加えて、さらに国内避難民4100万人が存在する。そして、経済的に豊かな先進工業国と比べてはるかに貧しい国々が大勢の難民を受け入れているという現実が、今回の調査で浮かび上がった。ヨルダン、トルコ、パキスタン、レバノン、南アフリカ、パレスチナ自治区が受け入れている難民の数は、世界全体の難民の半数以上に相当するものの、他方でこれらの国の経済力はグローバル経済の中でわずか2%を占めているに過ぎないという。
オックスファム・ドイツのリントナー氏は、先進工業国の中でのドイツの受け入れ態勢を評価しつつも、「ドイツはもっと多くの難民を受け入れることができるし、他の受け入れ国に対してより多くの経済支援を行なうことができる」と指摘。オックスファムは、今年の9月に米ニューヨークで予定されている難民移民問題に関する首脳会合に合わせて、経済大国に人道的な責任分担を求めるキャンペーンを展開するとしている。