2017年卒 内定充足率80%以上の企業は4割 「短期決戦」は主に大企業
採用支援サイト「JOBRASS新卒」を運営するアイデム(東京都新宿区)は、2017年度の新卒採用を行う企業の新卒採用担当者1000人を対象に実施したアンケート調査の結果を27日に発表した。内定充足率(採用予定人数に対する内定者数)の割合が80%以上になった企業は41.3%にとどまった。
日本経済団体連合会(経団連)の指針による選考解禁は2015年卒まで4月だったが、2016年卒は8月に「後ろ倒し」となり、2017年卒は6月に「前倒し」となった。そのため去年に比べて「短期決戦」となることが予想されていた。その予想に比べると、41.3%はやや低い結果となった。
現在の採用活動状況は、「現在行っている」が56.6%、「既に終了している」が20.6%、「まだ何も行なっていない」が22.8%となった。
採用活動の終了時期は、既に採用活動を終了した企業では「2016年6月末頃」が8.4%で最多となった。採用活動を終了していない企業では、10月前後が多くなった。中小企業では、12月末、3月末の回答も目立った。
内定者フォローは、行っている(または行う予定)の企業が85.5%となり、前年10月調査と比較して10.7ポイント増となった。フォローの内容は、「内定者や社員との懇親会」「社内見学会」「メールでの定期連絡」などだった。
同社分析担当者の岸川宏氏は、「選考解禁から1カ月。大手企業を中心に、一斉に内定出しが行なわれた。企業規模別では大企業がやや多い。一方、約5割の企業は、内定充足率が60%未満にとどまっている。現在の内定者の充足状況を『予定通り』と回答している企業でも、その約半数は内定充足率60%未満。内定の正式解禁日である10月に向けて、“これから”の企業もまだまだ多い」とコメントしている。
(写真はイメージ)
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