働く女性の9割がキャリア志向、専業主婦希望が10%に届かず
人材派遣会社ビースタイル・グループ(東京都新宿区)の研究機関「これからの転職。研究所」は、独身キャリア女性の「結婚・出産後のキャリア意識」調査結果を10日に発表した。結婚・出産後もキャリアを手放したくないと考えている女性が約9割に上ることが分かった。
東京、神奈川、埼玉、千葉に勤務する27~33才の独身キャリア女性200人に4月11~18日にかけてアンケートを実施。アンケート結果では、「キャリアを途切れさせることなく継続的に働きたい」が33.0%、「一時的に専業主婦(無職)になってもいいが、また働きたい」の53.7%を合わせると86.7%と大多数に及んだ。一方で、「ずっと専業主婦でありたい」人は8.5%にとどまった。
結婚・出産後も働きたい理由として「キャリアを捨てたくない」「将来の金銭的な不安」などが続き、現在の収入から落としたくないと考え、継続したキャリアを希望する女性が多い結果となった。
同研究所代表の水澤直人氏は「現代のアラサー女性はバブル崩壊した後である1990年前後生まれであり、決して景気が良いとは言えない時代を過ごしている。また、大卒で総合職として就職している割合も多く、高学歴・高キャリア化している。職場で活躍する女性が増えており、家庭ではなく仕事に自己実現の場を求める女性が以前よりも増えてきている」と分析。さらに、「一度正職員から退くと再び就職して年収300万円を超えられるのはわずか10%程度である」としている。
労働人口が減少している中、女性の社会進出・活躍のため、企業には長期的なキャリアアップを支える体制整備が求められる。
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