2016年夏、広島原爆資料館に展示されたオバマ大統領の折り鶴
8月の最後の週末に、広島を訪れた。原爆資料館本館の北側ギャラリーには、数年前に来館した時にはなかった「特別な展示物」があった。米国オバマ大統領が5月27日に原爆資料館を訪問した際に、芳名録に記帳した平和メッセージだ。その傍らには大統領自らが折ったという折り鶴2羽が添えられていた。(展示は8月末まで。)
オバマ大統領直筆のメッセージ
「私たちは戦争の苦しみを経験しました。共に、平和を広め、核兵器のない世界を追求する勇気を持ちましょう。」
原爆資料館を出て、公園内を歩く。崩れた建物、数多くの折り鶴、記念碑に捧げられた花束の数々。一つ一つを見つめながら、数年前に見た時とは、何か少し変わっているような気がした。3カ月前、この場所から全世界に向けて語られたスピーチを思い返しながら、「PEACE」と描かれた折り鶴を前に、戦争のない平和な世界が必ず成されてほしいと、切実に願った。